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2009年7月アーカイブ

暑い夏

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第21回目

梅雨もあけてしまったようですね。いきなり暑い夏がきてしまいました。
お久しぶりです、なにわのこにたんです。皆さんお元気ですか?
今日は、久々に、今の世界経済のお話です。

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吉田繁治
ビジネス知識源プレミアム
435号:中央銀行の国債買いへの、市場の認識変更
(2009年6月10日号:金融問題)
437号:需要量と供給量で決まる株価と不動産価格
(2009年6月24日号:資産価格と商品経済)
438号:米国債の入札問題への疑念と金融危機
(2009年7月1日号:米国の資金不足)
439号:エセー:ボストン・NY紀行
(2009年7月8日号:リアルタイムの米国事情)


質問ですよ!!!
いきますよ。

『いったい、国(家)の信用とは何んだとおもいます?』

いきなり、答えられない難しい質問をするなって。
34℃もあって暑いのに、考えられるかって。

国民性?
首相や大統領の実力と実績?
首相の人気?
核保有数?

もっと簡単です。単純なんですよね。

(1)GDPが伸びること。(国の経済が発展していくこと)
(2)税金の徴収能力が高いこと。(政府の財政が健全であること)
(3)カントリーリスクが少ないこと。(政府の方針転換が不安定。例えば、ロシアや中国)

考えたら当たり前かもしれません。

以上から、国の信用により、国債の発行という借金を他の国が
購入して、より高い金利の国債を買おうとします。
国の信用が落ちてくると大変です。金利を上げないと
他の国や自国民(銀行ですが)ですら購入しません。

米国債の10年物は一時、利回りが2%台から4%台へと急騰しました。
金融不安で、米国債を大量に売って価格が下がったので、利息は
同じですが、表面の利回りが高くなってしまいます。

日本の国債は、1%台ですから、他の国は絶対に買いません。買っているのは
銀行が主体です。もっとも一部の個人も買っていますが、かなりの小額です。

国債を購入するときには、入札という制度をとります。

先日、欧州のラトビア政府が発行した国債に対し、入札(買い)
がゼロでした。これは、対外負債が多く、実質GDPが昨年比で10%減ったからです。
国家財政の破産を意味します。国家の信用が失墜したのですよね。
IMFは緊急に1600億円を貸し付けて助けています。
この余波で隣国の大国ポーランドも危機です。

ところで、米国はどうでしょうか?
最悪の金融不安はとりあえず遠のいたとか。
予断や許せませんが。

政府の信用である、米国の国債の売れ行きは
どうなんでしょうか?

米国の6月国債は売れすぎたように報道されていますが、
実際は、間接入札という形で、FRBが購入したのではないか
と考えられています。当然政府は事実を伏せています。

もし、これが本当だったら、ストレステストの次に、国債入札も
大きな偽装となります。米国はすでに末期症状かもしれません。
7月の国債入札も注意が必要です。FRBの資産が増えなくても
簿外操作をしている可能性もあるとのこと。

劇場で、オバマさんとバーナキンさんとガイトナーさんの
人形劇を見ているような気持ちですね。みんな、異口同音、

better-than-expected と Yes we can!!!

と劇の最後にお決まりの文言を言って、拍手喝采で幕が閉じます。


吉田さんの評論の中身:

6月の国債入札は、間接入札というルールが適用されています。
(誰が買ったか、わからないようにしてしまいました。)
(1)米財務省が6月1日から変更したのは、国内のプライマリー・ディ
ーラー(公認ディーラー:大手銀行)が、他からの買い要請を受けて
「一時保有」し、間接的に買ったものも、プライマリー・ディーラー
自身の直接の買いとし公表したことである。変更の理由を、財務省は
説明していない。
 
(2)6月の間接入札は、過去に比べ異常に多く、2年ものに対し68%が、
5年ものでは62%がこの「間接入札」だった。

(3)FRBによる直接購入額を公表するのがまずいのか? 「民間から
の入札が不十分なため、FRBが直接に買うなら、米国債は売り」と、3
月来の金融市場が認識し始めたからです。これが「認識の変更」でし
ょう。FRBの直接購入がばれると、まず海外勢から米国債が売られ、
国内金融機関からも売りが起こり、価格が下がれば、金利が上昇し、
米ドル(世界の通貨に対する実効レート)も下落します。

6月は、以下のような、ねじ曲がった論理が登場しています。
「世銀が発表したよう09年の世界の景気は弱い(世界のGDPのマイナス
2.9%)→インフレ懸念は後退した→米国政府・FRBは、一層の低金利
策を続ける→長期金利は上がらない→低い金利の$国債でも、買いで
ある。」
 
米国銀行のストレステスト
09年3月以降の米国金融では、1.時価会計の停止や、2.米系金融機関の
粉飾の容認、3.投資子会社(SIV)との連結決算の停止を含め、「なん
でもあり」になっています。

論理構造は、[直近に出た世銀予測では、世界と米国経済の回復が、
3月以降の株式市場の想定より遅れる]→[FRBは金融の量的緩和を続
ける]→[市場は金利低下を予想し、米国債の買いが増える]→[4%
台に上がっていた米国の長期金利は下がる]、というものです。

この逆は、6月初旬までの[米国経済は底打ちした]→[FRBは金融の
量的緩和を停止する]→[市場は金利の上昇を予想し、国債は売りが
増える]→[3%台の米国の長期金利は、上がる]です。

FRBが国債を買い増しすることが、対外的な米ドルの価値への信用を下
げるということと認識されたからです。

ところで、世界の中央銀行は、紙幣等の増刷を行った結果、いくら位
金融資産が膨張しているのでしょうか?

    各国中央銀行の
    総資産(5月) 昨年比
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
米FRB   197兆円   2.30倍
ユーロ    241兆円   1.26倍
英国     32兆円   2.20倍
日本    118兆円   1.08倍
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
合計    588兆円   1.5倍(200兆円増)

日本はたいしたことはありませんが、米FRBや英国は2倍強となってます。
驚くべき数字ですが、金融危機で投入した70兆円などを考えると
当たり前の金額かもしれませんね。

金融危機を、英米国政府、中央銀行が内部に
金融危機を封じ込めているわけです。金融危機は
今、パンドラの箱に閉じ込められています。
決して、幸運にめぐまれて去ったわけではありません。
いつしか、このパンドラの箱はあけられることになるでしょう。

暑い金融の夏はこれからまた始まります。

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ブロッグは日記と同じで、定期的に書くことが
大事ですね。習慣が大切なのを痛感しました。
メタポチに加え、最近家のテレビにチーという猫を
飼い始めました。朝6時40分から鳴き始めますが
たった5分だけの登場です。チーズスイートホーム
というタイトルですが、他愛のないはなしでも
猫から見た家の中の様子なので、視点が変わっていて
おもしろいですよ。とんでもないこともしでかしますが。
なにわのこにたん
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絵とか写真のないブロッグもシンプルですね。
ただの手抜きかな?

 

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