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2009年1月アーカイブ

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第16.2回目

皆様、お元気ですか。なにわのこにたんです。もう、1月もあと2週間。早いですよね。
年末から、イスラエルとガザの戦闘。2009年を占うような事件ですね。
ところで、映画はお好きですか?ほら、ジェームズボンドが活躍するスパイ映画。『ゴールドフインガー』ですよ。もちろん娯楽作品ですが、あれが、もし、真実だったら!!!
今日は、きらきら光る『金』のお話です。
(おカネと読まないで、今回はキンと読んでくださいね)

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小判吉田繁治/まぐまぐ!プレミアム
ビジネス知識源セレクション
『ゴールドと通貨の本質』
http://www.cool-knowledge.com/

吉田繁治さんは、経営と情報システムのコンサルタント。
でも、大学の専攻は、なんとフランス哲学。
無料のメルマガもあるので、登録してみるといいよ。
数値に基づいて、経済等の説明は興味深い。
難点は、量が多くて読破するのに時間がかかる点ですが、
まるで、大人版の『NHK子供ニュース』解説ですね。

http://www.cool-knowledge.com/

それでは、世界金物語の始まりじゃ。

金はどのように使われているか知っておるかい?
(1)商品としての宝飾や工業品で消費
(2)世界共通の通貨機能

当たり前のことだよね。
この(2)が曲者なのじゃ。

歴史が始まって以来、生産量は15.5万トン(時価465兆円)
50メータープール3個分しかない貴金属の王様。

物々交換から始まった取引も、金や銀を使うようになった。
そのうち、人類は、印刷で刷るペーパーマネーを使い出したのじゃ。
今でも世界中で通用するのは、ドルと金しかない。
ドルもそろそろ、あやしそうじゃの。AMEROの誕生かな。
なぜ、ドル紙幣が世界の中心のお金*となったのか知っておるかい?

これには、長~いお話がある。寝ないようにな。最後まで読んでいると
儲かるかもしれないぞ!!!

*基軸通貨(キー・カレンシー)

もともと、各国では、政府が刷った紙幣は金と交換できたのじゃ。

1914年、第一次世界大戦とともに米国はFRB*を設立した。
これは、戦費調達のたみの赤字国債の発行するためで、
金と交換できないペーパーマネーを発行する機関だったようじゃ。
戦争には、金がかかる。大きな、公共投資のようなものじゃ。
失業者も国が雇って軍人に採用するし、兵器も売れてしまう。
占領すれば、その国の資源も得ることが可能となる。
恐ろしい話しじゃが、2003年のイラク戦争もその延長線上だと
考えるとうなづけるな。

*FRBの株主は、金融マフィアである、ロスチャルド、ロックフェラー
モルガン・スタンレーとなっている。欧州の中央銀行は、
もちろん、ロスチャイルドが握っている。

1922年米ドル・英ポンドは金為替本位制を採用した。
米ドルと金との交換レートは2:1としたので、遠慮なく
ドルを増刷できるようになった。結局、バブルが発生して、
株価や不動産が高騰し、1929年に大恐慌が起きてしまった。
今回とよく似た話じゃろ。

しかし、経済力の弱った英国は1931年ポンド金兌換性停止
してしまった。

なんと、1933年ルーズベルト大統領は、金為替本位制を
破棄して、国民から金を強制的に買い上げた。
ニューディール政策では貨幣を増発して、経済復興を行ったのじゃ。

第二次世界大戦を経て、1944年ニューハンプシャー州の
ブレトンウッズでの国際協定では、米ドルのみを金と
交換できる通貨と決めたのだ。この時からドルは基軸通貨
(キー・カレンシー)制が敷かれるようになった。
すなわち、米国のみが、基軸通貨発行の特権を享受できる
ようになったわけじゃ。1949年には、米国は11万トンの
金を保有しておった。金1トロイオンス*は35ドルと固定
するように決めたのじゃよ。
でも、どこにもいるよな、反対する人は。
あのイングランド銀行の理事であった有名なケインズと
フランスのドゴール将軍(元大統領)であった。米国に
強大な経済特権を与えすぎると反対したのだ。なぜ、米国が
これほどまでに政治と経済、軍事まで強くなったのかは
これで少し分かったじゃろ。

*金の重さを測る伝統的な単位
フランス中世の商都だったトロイ町に由来する。
30.1035グラム。一円玉の31枚分。
60年たって、1トロイオンスが35ドルから、
800-1000ドルとなっている。

事件はまだまだ続く。

1971年8月15日に、あっと驚くことが・・・。
ニクソン大統領が金・ドル交換停止を発動してしまった。
なんの前触れもなく、たった一日で、世界は変わってしまった。
いわゆる、覚えているじゃろ、ニクソンショックじゃよ。
なにが、ショックだかわかるかい?米国政府の信用で、
金を持っている量にかかわらず、ドルをいくらでも
印刷することができるようになったのじゃ。これが、不幸の
始まりじゃ。なに、その頃、まだ、生まれてなかったって。

今年の8月15日あたりは、恐ろしいことが起こるかもしれないな。
世界大恐慌は、10月に起きた。大暴落が起きるのは10月じゃそうな。
ブラックマンデーも10月じゃった。

次に、米国は、1974年ニューヨークに金の先物取引所(COMEX)を
作った。なにが、狙いなのじゃろうな?

1980年に中東危機が起きたときには、金は暴騰し、850ドルまで
値を飛ばした。ここで、米国FRBや世界の中央銀行は、ドルの信用を
保つために、金の現物を売って、金の価格を下げたのじゃ。
もっとすごいことに、カナダのバリック・ゴールド社*は
COMEXで金の先物を売りまくっていた。これは、中央銀行が
現物の金をバリック社にかしたことや、1999年にできた金の
現物をベースにした金リースもはじめたことによる。バリック・ゴールド社は、
金のリースで手数料を支払い、現物の金をもっているという保証で
先物を売りまくった。世界の中央銀行の意志で行ったのじゃ。
当然、金の価格は下がりぱなしで、1980年以降20年間は、
250ドルという価格まで落ちて、上昇することは無かった。
米国は、ダメ押しにIMFの加盟国に対して、中央銀行の金準備(保有)を
増やさないよう(買わないように)要請したようじゃ。

*現在顧問団に、パパブッシュ(元大統領)、ベーカー元中日大使、
コーエン元国防長官が参加している。

金の価値に依存するのはばかげたことだといったのは、ケインズじゃな。
これが、悪いように世界の政治は利用したようじゃ。
(反ゴールド・キャンペーン)

米国のFRBを見学すると映画を見せてくれるそうじゃ。
FRBの係員が金の延べ棒を靴で踏んで
溝に捨ててしまう。こういう芝居を真剣に見せ、
金に価値はなく、ドルに価値があると宣伝しまくった。
さすが、ハリウッドを持つ国じゃな。
情報を操作するのは、CIAと同様、得意なようじゃ。

金リースの制限をワシントン合意で行ってから、
2000年以降、金は3-4倍にも値上がりしたのじゃ。
一時、1000ドルにも達してしまった。
これは、ペーパーマネーであるドルの価値が
3から4分の1に落ちたことと同じなのじゃ。
金の価格が上がったのではない。ドルの信用が
落ちたからじゃ。金(キン)は正直じゃの。

我輩は、キンである。(韓国の人ではありません。)
我輩のドル価格を中心に考えると、
2000年のときに原油を買った時から
2008年7月には、1.5倍しか上がっておらぬ。
0.5倍分がきっと正のバブル分じゃな。
原油が上がると同時に、我輩の価値が変わっておらぬのに
ドルでは暴騰してしまった。原油君も首をかしげておる。

逆に小麦は0.9とさがっておる。NYダウにいたっては
0.31と逆に下がっておる。ユーロでさえ0.5倍と下がっている。

我輩が上がったのではなく、世界のペーパーマネーが
あふれかえっているだけじゃな。

2007年には、世界の金融資産は1京8000兆円。
世界のGDP(6000兆円)の3倍じゃ。
だいぶ目減りしたようじゃが、6000兆円ほど、
減ったそうな。

米国は、債務額が2000兆円もある。
(債権ももちろんあるが)
今年から、政府が米国債を発行し、
日本や中国、極めつけは、
FRBがドルを70兆円ほど印刷
していくことになる。
景気浮揚策じゃ。
第二次世界大戦では360兆円の
復興資金が必要じゃったような。
大前研一先生が試算したところ、
世界大戦の3倍弱の800兆円は
必要ではないかとおっしゃって
いるそうじゃ。

2009年1月20日には、オバマ新大統領が就任するのじゃ。
大統領は米国の大統領であって、日本の首相ではない。
くれぐれも、何をするのか、見ておいたほうが
よさそうじゃな。

怖い話じゃの~。

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明かりここまで読んでくれた方には、感謝いたします。
少し長すぎましたか?この続きがおもしろいですよ。

メタポーチが指を見てくれって。ほら、ゴールドフィンガーだってさ。
みかんの食べすぎで、黄色くなっただけ。金色だよ。

インフルエンザがおおはやりです。お体をご自愛ください。なにわのこにたん

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クレジットスコアー

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第15.1回目

皆様、明けましておめでとうございます。良いお正月を過ごされたと思います。
なにわのこにたんです。年末から、景気に連動するように寒さが厳しくなりました。
あなた、ご自身の『クレジットスコアー』をご存知ですか?え、何それ?
知ってなくても大丈夫。アメリカで個人の信用の度合いを示す基準です。
今日は、サブプライムローンを実際に売った男の告白ですよ。

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モアイリチャード・ビトナー/ダイヤモンド社
『サブプライムを売った男の告白』
ISBN978-4-478-00589-7

リチャードはGEキャピタルやGMAC(ご存知GMの金融子会社)で
住宅金融の仕事に9年携わった。その後、サブプライムローン会社を設立して、2005年に事業から撤退した経験を持っているサブプライムローンのまさに生き字引のような人じゃ。

GEキャピタルでは信用度の高い借り手を商売にしていたが、
GMACでのニッチ金融の世界に入り、ファニーメイやフレディマックの
貸し出しガイドラインにあわないローンを購入していた。
しかし、初めてサブプライムローンについて知ったとき、
こんなローンを扱うのは道徳感の低い人間か、頭がどうか
している人間だろうと思っていたようなんだ。しかし、彼は・・・。

前書きには、強烈なメッセージが書かれてるよ。

2007年8月に筆を執った時に感じたのは
近代市場、最悪のビジネスの崩壊を
米国が経験しようとしているということだった。

<業界の端から端まで広がる、体系的な問題の結果であること。>

<全米国人の65%が住宅を所有しているせいで、
これまでにないほど多くの人に広範囲の影響を与えた。>

<不動産市場の現在の下落が止まって損益の計算がされたら、
損出額は、何兆ドルにもなるだろう。>

何でそんなに不動産市場が過熱化したのかって?
ブッシュ大統領は、クリントン前大統領のように、在任中に株価をあげることができなかそうじゃ。戦争ばっかりして、おまけにその費用を米国国債を大量に発行し、日本や中国に買わせていたんだから始末におけん。米国自体が借金体質だったわけ。日本の血税もアメリカに行ってしまったのだ。そこで、ブッシュ大統領は名案をおもいついちゃった。アメリカンドリームの一つである住宅を持てることを合言葉に、住宅の建設をどんどん行い不動産価格の上昇をてこに、景気を上昇させていったんだね。購入層も老人やヒスパニック、黒人と、今まで購入できなかった人も購入していった。ただし、信用度(お金を貸すほうから見た)の低い人には、金利は最初は低くてある時期から高くなる、いわゆるアドバルーンローンをどんどん貸していったのです。120日間返済を滞納すると、自宅は競売にかけられて自宅を失うんだよね。貸す時には、不動産市場はますます価値が上昇するから、数年で自宅を売却すれば儲かるよという甘い勧誘もあったそうな。2009年には、サブプライムローンの200万件が不払い、競売になるかもしれないというまことしやかな予測が出ているそうじゃ。

では、まず、クレジットスコアの勉強をしてみよう。

<クレジットスコアー>
信用力の特典。サブプライムローンの借り手のクレジットスコアーは
500点から620点で、500点未満の消費者は融資を受ける資格が無いとされる。
いくつかの評価項目がある。
(1)過去12ヶ月の住宅歴
(2)米連邦破産法第7章か13章による破産からの年数
(3)抵当流れの履歴
(4)過去24ヶ月のクレジットの状況
(5)最大の借入金比率(LTV)
要するに、期日までにローンを返済しているかとか、
ローン返済の記録がいくつかあるとか、借りる人の
信用(返済できる収入かももちろん評価するよ)を
見るわけだね。怪しそうな人に、ローン会社は
金を貸さないわけじゃな。

プライムローンで貸せない人に金利の高くなる
サブプライムローンを販売して市場を広げていたわけ。
それでももちろん自宅を買えない人もいたそうじゃな。

サブプライムローンの借り手の多くは、
(1)返済が滞る
(2)(信用履歴等の)条件が不足している。
(3)(離婚や事業の失敗、大病等)困難を背負った人生
(4)不運(請求書の支払いを留守にした忘れたとか)
を経験した人だったんだそうだ。

でも、信用度の低い人が、なぜ、クレジットスコアーを
クリアーしたのだろうか、疑問だよね。それは・・・。

ブローカーがレンダーをごまかすために、借り手の
(1)不都合な返済履歴を消した。
(2)他人の良い返済履歴を載せた。
(3)収入を水増しした。
(4)物件評価価格を吊り上げることを画策した。
ようするに、詐欺まがいなことをどんどん行ってしまった。
ブローカーの質が悪いんだよね。
それでも、投資家が儲かるためにどんどんその債券を購入した。
一方、借りた人も不動産価格が上昇しているときは、物件評価額と
ローン残債との差額を上積みして借りられる(エクイティー)という
いわゆる『住宅はATM』効果で生活を謳歌していた。しかし、不動産価格が
下落した時には、恐ろしいことが待っていたのさ。負債のみが大きくのしかかり
個人が倒産してしまった。まさに、天国と地獄だよね。

実際の住宅ローン業界の購入のプロセスは、(食物連鎖をイメージしているよ)
(1)借り手(家を購入する人)は仲介業者(ブローカー)か
   レンダーに申し込む。
(2)モーゲッジブローカーはレンダーを利用して住宅ローンを探す。
(3)レンダーは住宅ローンを貸す。

ここまでならば、信用度の低い借り手だけで市場規模は大きくならなかった。
しかし、これにウオール街のつわものが参加してきた。リーマンブラザーの
登場。これに加え、メリルリンチやベアースターンズも参入。
住宅ローンを債権化し、細切れにして、優良債券(格付けの高い債券)に
紛れこまさせてきて、信用度の低いサブプライムローンを蓑に隠して、
信用度を高くごまかしてしまった。しかも高利回りときている。
格付け会社も、詳細までみずに、高格付けしてしまったし、投資家も
喜んで、高格付け(投資適格債権)で高利回りときて、買い捲って
しまった。

なぜ、食物連鎖と呼んだのか良く分かるよね。弱肉強食。でも、結局は、
金融工学の手法で、世界のGDPの10倍も大きい実態のない投資市場に
膨れ上がってしまった。(もちろん、サブプライムローンはその一つで
あるだけで、他に、色々な債券をつくっていった。怖いCDSも次に待っている。)不動産市況が崩れると
当然、返済できない借り手が自宅を追い払われてしまったのじゃ。
気の毒だけど、もともと、買えない人が買ってしまったという悲劇とも
とらえることができるのじゃ。

住宅市場の好況により、中国産業も潤っていた。受注が急減して、
今は、巷に失業者の群れ。この通り。

不動産市場も株式市場も商品市場も、気がつくと泡沫(正のバブル)は
結局、むなしく、また、過去と同じようにはじけ飛んでいった。

今日は、時々、日本昔話風の文体も混ぜてみたが、どうじゃったかな?

怖い話じゃの~。

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ウサギ2ここまで読んでくれた方には、感謝いたします。
メタポーチが新しい家の借り換えをしたい
といっています。お前は、クレジットスコアーが1(ワン)だから犬小屋で満足しなさい。ウサギ小屋よりいいだろ???
4回吠えても、1111点にはならないってさ。
ワンがフル。

今年も風邪やインフルエンザがはやっていますので、
お体をご自愛ください。(なにわのこにたん

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